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川瀬巴水の「雄飛の滝」と今
2015年1月14日 09:27



塩原温泉、今朝は晴れ。
ここのところ、晴天が続いています。
雪もなく、これで良いのかしらと思うような、
ありがたいような、拍子抜けするような・・・
そんな塩原温泉です。

昨日の川瀬巴水展に関連して、
一つだけ、紹介したいことがあります。

どうして川瀬巴水が人気あるのか・・・
失われてしまった日本の情景がそこにあるから
と、
自分なりに考えてみました。

そして、そのような中、
塩原の自然の風景は、今も変わらずにあるのだなあと
改めて、塩原の自然のありがたさを感じたのですが、
そんな写真を一枚。

展覧会のショップには、塩原の作品が2種類売られていました。
「湯宿の朝」と「雄飛の滝」。

その内、川瀬巴水が「雄飛の滝」を描いたのと
同じ場所の写真が手元にあるので、比較してみました。

石の位置が少し違いますが、
全体としては、ほとんど変わっていません。

3年ほど前に、那珂川町の馬頭広重美術館の方と一緒に、
川瀬巴水の塩原の作品の場所を訪ね歩いたことがあります。
その時には、雄飛の滝を描いた場所が特定できませんでした。

それには理由がありました。
雄飛の滝は自然遊歩道の途中にあるのですが、
自然遊歩道からだと、この風景は見えないのです
遊歩道をちょっと外れて、傾斜のある崖っぷち沿いを、
ぐっと下がった場所が、ここだったのです。

当時、この場所に下りる道?を知りませんでした。
山を歩くようになって、ああ、ここから下りるのかと

かなり急峻で足元が悪い中を歩いていきます。
そもそも、自然遊歩道わき。
今なら、トレッキングシューズで行く場所です。

ところが、当時、川瀬巴水は下駄で歩いて行ったのです。
「旅する版画家」と言われ、全国をよく歩いた方でした。
その健脚ぶりが、うかがわれる作品でもありますね。

右側が川瀬巴水の作品、
左上は夏の、左下は、冬の雄飛の滝です。
今頃、ちょうど氷瀑となっているはずです。
今年も見に行けたらいいなあと思います。


雄飛の滝