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ニセショウロとホコリタケ
2024年10月 2日 09:00
塩原温泉、今朝は晴れ。
朝からとても良い天気です。 今日は日中ずっと晴れ予報。 明日はくもり後雨なので、貴重な一日になりそうです。 秋の茸色々。 数日来、地面に出ているちょっと変わった茸を紹介しています。 先日塩原某所で、 前半の写真の茸が沢山まとまって出ているのに気づき、 よく見ないでホコリタケと思って撮影してきました。 ホコリタケは上から見るとほぼ球形で、 真ん中に穴が開いて、 そこから菌を放出します。 穴が開いていれば、 木の枝などでつんつんすると、 ホコリのような煙のような菌が出てくるのが面白く、 山で見つけると必ずつんつんしてしまいます。 この時は穴も開いていなかったので、 つんつんせずに写真だけ撮ってきましたが、 後から、ちょっと待てよ。 これはホコリタケとは違うんじゃない?と思い始め、 その後日にちを開けてから。 もう一度見に行ってみました。 やっぱり思ったとおりで、ホコリタケではありませんでした。 確かに周囲には灰色のホコリのような胞子が 沢山まき散らされてはいたものの、 穴はあかずに、ぺったんこになっていました。 ホコリタケは胞子を放出した後も、 穴があいた頭部はそのまま残ります。 では何だろう?と調べてみると、 ニセショウロの一つの ヒメカタショウロではないかと思われます。 ちょうど同じ場所にホコリタケの幼菌も出ていて、 比べてみました。 まず触ってみると、 ホコリタケは穴が開いていなくてもふにゃっと柔らかいのに、 ヒメカタショウロは、とても固いです。 根っこのような菌糸もちょっと違います。 そして持ち帰って半分に切ってみると違いは歴然。 ヒメカタショウロは中が 小さなものは真っ黒で大きなものは灰色。 それに対して、 ホコリタケの幼菌の中はクリーム色に近い白。 このくらいの状態のホコリタケは食用にされるそうです。 すっかりだまされました。 ヒメカタショウロ(ニセショウロ)は 老菌になってくると、 穴ではなく、頭の部分が裂けるように割れて、 胞子を回りにまき散らします。 そういえば、少し前に、 これもホコリタケかと思って撮影した ちょっと黄色っぽい茸も、 穴ではなく、大きく割れていました。 見かけた時は穴が大きくでもなったのかと思っていましたが、 ホコリタケではなく、こちらもニセショウロだったのでしょう。 茸のこと、色々勉強していくと、 今までの思い違いや新しい気づきが沢山。 時に(というか、いつも?)頭が混乱しますが、 そこがまた、茸の尽きない魅力かもしれません。 ということで、 前半の茸は全てニセショウロ(ヒメカタショウロ)、 後半の穴が開いているのは ホコリタケでいいと思います。 ホコリタケは別名キツネノチャブクロ。 良く似たタヌキノチャブクロというのもあります。 最後の写真はホコリタケに似てますが、 まん中が赤くなるクチベニタケ。 とても小さなかわいい茸で、 滅多に会えないので、会えるととっても嬉しいです。 最初に見かけた時。 すっかりホコリタケかと。 何か違う・・・と 再び見に行ってみました。 老菌。 穴はあかずに そのままつぶれたよう。 まわりには胞子がいっぱい。 近くにあった ホコリタケの幼菌。 並べてさわってみると、 全然違います・・・ 持ち帰って、 切ってみました。 ヒメカタショウロ。 下が幼菌。 上が成長が進んだもの。 真っ黒。 ホコリタケは中が真っ白。 少し前に見つけた 黄色っぽいのも、 ホコリタケでなく、 ニセショウロのようです。 頭部が穴ではなく、 大きく割れてました。 |