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杜鵑と不如帰と子規、どれもホトトギス
2017年9月30日 08:57
塩原温泉、今朝は晴れ。 山日和。 紅葉が始まっている那須連山は激混みではないでしょうか? 登山せずにロープウエイに乗ってみたいという方は、 午前中よりも午後のほうが空いていると思います。 もし午前中に駐車場が満車なら、 もう一度午後に行ってみて下さい。 さて、もう一つ庭の花の話題。 秋の花、ホトトギスも咲いてきました。 放置していても、毎年沢山の花をつけてくれます。 ありがたい花です。 庭に植えてあるのは園芸品種ですが、 塩原の山にも沢山自生しています。 土が合っているのだと思います。 どうしてこの花を「ホトトギス」というのだろうと調べてみたら、 花の模様が鳥のホトトギスの胸毛に似ているからだそうです。 なるほど、確かにそう言われれば。 花のホトトギスは漢字で「杜鵑」と書きます。 鳥のホトトギスも「杜鵑」と書きますが、 他にも「不如帰」「時鳥」、 そして「子規」もまた「ホトトギス」なのだそうです。 これは、中国の故事で、 古代の蜀の望帝という皇帝が、 不品行を理由に退位させられて、復位を望んだものの、 皇帝に戻ることかなわず(不如帰) ホトトギスとなったことに由来するのだそうです。 望帝の本名は「杜宇」。 「杜鵑」につながります。 また、鳥のホトトギスは口の中が赤いことと、 望帝の故事の悲しい由来から、 血を吐くまで鳴くと言われていて、 結核を患っていた正岡子規がその名を「子規」とし、 後に「ホトトギス」という俳句雑誌を起こしています。 色々調べて行くと、面白いですね。 鳥のホトトギスも、塩原の山に沢山いて、 初夏から夏にかけて、どこでも声が聞こえてきます。 万葉集でも、最も歌に歌われているとか。 それだけ、古来より身近な鳥だったのでしょう。 その名前を冠した花のホトトギス。 花が終わると、パラパラと花びらが落ちていきます。 そんなところも、望帝の故事に通じるように思います。 色合いは地味ですが、好きな花です。 |