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千本松牧場と松方正義
2024年12月18日 09:07
塩原温泉、今朝は晴れ。
風もなく穏やかな朝です。 土曜日までそんな天気が続きます。 塩原エリアの観光スポットとして 最も沢山の方が訪れているだろう千本松牧場。 千本松牧場の前身、 千本松農場を創設したのは 明治政府の中枢にって 総理大臣を2度、 大蔵大臣を4度つとめた松方正義です。 先日千本松農場と松方正義の関わりを学ぶ機会がありました。 千本松農場の創設は明治26年(1893)年。 何と130年以上の歴史があります。 その創設のきっかけとなった出来事は、 さらにさかのぼること14年。 明治12年に、福島県の安積疎水起工式に参加した 伊藤博文と松方正義が、 西那須野の烏ヶ森公園に立ち寄り、 那須野が原を視察したことに起因します。 那須野が原を開拓するために、 翌年から明治政府を担っていた 薩長出身の華族を中心に、様々な結社が作られて、 那須野が原に沢山の華族農場ができていきます。 明治18(1885)年には那須疎水が着工。 開拓に拍車がかかっていったことでしょう。 そして総理大臣や大蔵大臣を歴任した松方正義が 広大な敷地を購入して、千本松農場を創設。 長男の巌と共に、その大規模農場としての経営に携わっていきます。 那須野が原には、三島通庸の三島農場をはじめ、 山形有朋、大山巌、西郷従道、青木周三、毛利元敏、品川弥次郎など、 そうそうたる顔ぶれの、 沢山の華族農場など民間の農場があった中、 千本松牧場は規模や農法など、 常に他の農場を牽引する存在であったといいます。 実質の経営は長男巌が担っていたようで、 炭焼きによる製炭事業や炭になるクヌギの植樹、 競走馬や農耕馬の育成、 緬羊の育成などをおこなっていました。 塩原の御用邸を訪れた大正天皇や皇太子時代の昭和天皇などを 敷地内の松方別邸(萬歳閣)に招き社交の場としたり、 那須御用邸の造営にも関わったようです。 話が尽きないほど、色々なエピソードを知ることができました。 写真はその時のスライドから。 |